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食中毒死者ゼロ……しかし呆気なく

食中毒死者ゼロ

Food Watch Japanで、「2010年食の10大ニュース」を食に関する有識者から募集しました。その中で、「食の安全情報blog」のohira-yさんが1番に挙げられたのがこれです。

1. 2009年の食中毒死亡者が0件に

正確には2009年のことですが、報告が出たのは今年なので選びました。

食中毒による死者は戦後間もないころは毎年数百人ほどに上っていました。しかし、製造や流通技術の発達など、多くの方々の地道な努力の末、ようやく2009年、食中毒の死者が0名となりました。

さらに、この記録はこの原稿を書いている時点においても死者0件は継続中です(厚生労働省・食中毒統計資料)。この事実が一般には知られることなく、逆に食に関する不安情報がまことしやかに語られるのは残念でなりません。

厚生労働省:食中毒に関する情報

マスメディアが、問題が起きると叩き、平穏無事はニュースにしないのはいつものことですが、食中毒による死者がなくなったこと、それが2年間に及んで続いている事を伝えたマスメディアは、私の知る限りありませんでした。

しかし、呆気なく連続記録はついえた

白鵬の連勝記録を引き合いに出すまでもなく、連続記録というのはいずれは止まるものです。ところが意外にも、2011年に入って早々、日本における「食中毒による死者ゼロ」の連続記録は、呆気なくついえたのでした。死者を出した食中毒とは、「フグ中毒」、ふぐ調理師の資格を持たずに捌いてしまったのです。

プレスリリース:フグによる食中毒の発生について(愛媛県)(PDF)

フグ無免許調理の男性が中毒死 愛媛のすし店

愛媛県は8日、同県今治市内のすし店で、フグの内臓を食べた3人がフグ毒のテトロドトキシンによる中毒で入院し、うち1人が死亡したと発表した。

死亡したのは、店を経営し、フグを調理した今治市の男性(63)。同県西条市の男性(66)も意識不明の重体。

県によると、調理した男性はフグ取扱者の免許を持っていなかった。同店では7日午後3時から、常連客の男女6人を招いて会食。フグの内臓を食べた3人が同日午後6時半~8日午前5時半に手足のしびれや呼吸困難などの症状を訴え、病院に運ばれた。フグの種類は分かっていないという。

この店では商品としてフグは出していなかったが、これまでにも自ら調理して食べることはあったという。

朝日新聞 2011年1月8日23時39分

食品添加物や残留農薬や遺伝子組換え作物のリスクなど、取るに足らないものだと、当サイトでは繰り返し主張しています。食に関する大きなリスクは、フグ毒のような自然毒であり、微生物による食中毒なのです。

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